スカーレット149話「変わらない一日は特別な一日」あらすじ

スカーレット149話は、喜美子が朝食の支度をしているところから始まります。その日はみんなの陶芸展の初日で、八郎も朝早くから喜美子の家に顔をだして、出かける準備をしていました。

 

陶芸展の会場には宗一郎とちや子がすでに来ていました。お互いに喜美子の共通の知人だと知らずに二人は作品を眺めて歩いていました。

 

ちや子がタケシの作品を見つけ、その器を微笑ましく眺めていると、照子と敏春がやってきて、宗一郎に気づいて声をかけます。

 

照子が「草間流柔道」と言うと、ちや子はハッとして喜美子と気合を入れる時に一緒にやっていた一本背負いの掛け声を思い出していたようでした。

 

ちや子と宗一郎は喜美子とのつながりを知りませんでしたが、二人は仕事で同席したことがあったようで、お互いようやく顔見知りだということに気づき会話を交わします。

 

喜美子の自宅では、出かける準備をしながらタケシが陶芸展の夢を見たことを喜美子に話します。タケシは陶芸展で自分の作品のところへは誰も来てくれない夢だったと話すと、喜美子は誰も来てくれないことは無い、自分が居るとタケシに話していました。

 

宗一郎はちや子は椅子に腰かけて、会話を楽しんでいましたが、ちや子は仕事の都合で会場を後にしなければならなくなりました。ちや子は宗一郎の手を握り、タケシにこの元気を届けて欲しいと宗一郎にお願いしていました。

 

宗一郎は言われた通りにタケシの手を握りちや子の言葉を伝えます。会場に来ていた大野一家も宗一郎に久しぶりにあえて大喜びしていました。

 

タケシは従兄弟の桜と桃にピアノの発表会に来る約束をし、一緒に居たマナさんにも来てほしいと二人はお願いしていました。「彼女さん」と言われたマナさんはとても嬉しそうにしていました。

 

会場にジョージ富士川が到着すると、会場はどよめきます。タケシの作品を見ていたジョージ富士川にタケシはジョージ富士川の本にサインを求めました。すると、ジョージ富士川は「そや!」と何か閃きます。

 

集まったお客さんを集めて、大きな紙に「今日が私の一日なら」と書くと、みんなに自分の一日を書くように促しました。タケシもペンを取り何か書き込みます。

 

タケシが立ち去った後、喜美子がそれを見に行くと、そこには「変わらない一日は特別な一日」と書かれていて、喜美子はその字を微笑みながら眺めていました。

 

通院の日々は続き、大崎先生の許可を得て、タケシは川原家と大野家、そしてタケシの友人たちとマナさんで琵琶湖を訪れるました。スカーレット最終回につづく。

スカーレット148話「大事なもんを大事にせぇ」あらすじ

スカーレット148話は、朝、喜美子が洗濯物を干しているところから始まります。直子が起きてくると、喜美子は直子と一緒に大津へ布袋さんに挨拶に行こうかと言いました

 

。直子が表情を曇らせて返事をしないでいると、喜美子は「なんかあったな」と直子の話を聞きます。居間でお茶を飲みながら直子は、布袋さんから骨髄移植を最初は反対されたことを話しました。

 

布袋さんは骨髄移植のリスクをきちんと調べていて、もし型が一致したら本当に移植をするつもりがあるのかを直子に尋ねました。

 

直子は型が一致してから考えればいいと答えましたが、型が一致していることが分かっているのに「やっぱりやめる」ということはとてもひどいことだと布袋さんに言われていました。

 

しかし、結局二人は検査を受けていました。直子は先まで考えている布袋さんの話を聞きながら、鮫島を思い出してしまっていました。彼ならば、リスクなど考えずに検査を一緒にしてくれると直子は想像します。

 

直子が幼いころ、空襲の最中喜美子とはぐれてしまった話をした時、鮫島は手を離してしまった喜美子も辛かっただろうと言っていました。

 

手は適度に離しながらつないでいないと汗でねちょねちょになって逆に滑りやすくなってしまうと話していた鮫島の事を直子は「空襲ややで、ほんまにあきれるわあいつ」と言いながら涙ぐんでいました。

 

その様子を見て喜美子は布袋さんにもちゃんと説明して分かってもらって鮫島を探しに行けとアドバイスしました。「大事なもんを大事にせぇ」と言われ、直子はそのアドバイス通りに鮫島を探しに行くことにしました。

 

タケシに挨拶し、直子は喜美子にも「大事なもんは大事にしいや」と言って帰って行きました。12月、喜美子が穴窯を準備していると照子と信作がやってきました。

 

八郎も喜美子の家に来ていて、微熱を出し背中がしんどいと言うタケシの背中を八郎はずっとさすっていました。部屋から出てきた八郎はそれを説明し、さすっているうちにタケシは寝てしまったとみんなに話します。

 

喜美子が氷枕を取り換えるために、タケシの頭をもちあげるとタケシが起きてしまいました。喜美子は八郎と同じように背中をさすってタケシの苦痛を少しでも取り除こうとしていました。

 

信作は喜美子にお願いをしにやってきたようで、タケシがまた眠ってしまった後、話を切り出しました。信作たちが企画しているみんなの陶芸展で、信作は演歌歌手を呼びたがっていましたが、それは失敗に終わってしまったため、喜美子にジョージ富士川を呼んでほしいという依頼でした。

 

「これは信楽からの頼み」と言われ、喜美子は懐かしそうに「また会えるかなジョージ富士川先生」とつぶやきます。翌日、タケシの体調は戻り、マナさんが見守る中工房で作品作りに励みます。

 

時にはマナさんの下手な似顔絵を見てタケシは和まされていました。母屋では喜美子がジョージ富士川とちや子と宗一郎に手紙を書いていました。スカーレット149話へ続きます。

スカーレット147話「分からんでも分かる」あらすじ

スカーレット147話は、タケシが鳥居さんに電話するところから始まります。タケシは喜美子に言われた通り、自分でみんなの陶芸展に出品を申し出ていました。

 

電話が終わると、タケシは信作たちと一緒にいた岩崎さんという女性は同じ中学校で、陶芸展に出品の希望を伝えたところ、今日にでも作品を見に来てくれると喜美子に話していました。

 

喜美子にその話をしながら、タケシは出されたご飯をパクパクと食べていました。その様子を見て味が分かるのか尋ねます。するとタケシは、「分からんでも分かる」と答えました。

 

今まで毎日食べてきた喜美子の料理の味をタケシは思い出しながら食べることにしたようです。洗濯物を取り込む喜美子に岩崎さんと鳥居さんが声をかけます。

 

二人は工房に案内され、タケシの作品を見て感動していました。二人が帰ってた後に訪れた後援会会長もタケシの作品を見て、感心した様子で高く売れそうだとじっくり見ていました。

 

ある日、直子からの突然の電話でタケシとマナさんは直子に連れられドライブに出かけます。琵琶湖を一周しようと直子は張り切っていましたが、結局すぐに迷ってしまい近場をぐるぐるしていたとタケシが喜美子に説明していました。

 

喜美子がみんなに夜食でも食べさそうとしていましたが、直子はタケシとマナさんを二人きりにさせるため、喜美子を無理やり連れだして飲み屋に出かけていきました。

 

直子はベタベタせず、距離を置きながらも楽しそうにしているのを見て二人がお互いに本当に好きだということが伝わってくると喜美子に話していました。

 

タケシは以前のようにマナさんを拒むことは無くなっていて、二人きりになってもマナさんを無理やり帰らせようとはしませんでした。

 

マナさんは自分の母親に好きな人いることを話し、普通だったらこんな話をしないと笑い、特別な人だから話したのだと説明しました。そんなマナさんにタケシは描き上げたマナさんの似顔絵をしばらく見つめた後、マナさんに渡します。

 

二人は言葉をほとんどかわさないものの、大事な時間をお互いがかみしめるように静かに過ごしていました。スカーレット148話へ続きます。

スカーレット146話「みんなの陶芸展」あらすじ

スカーレット146話は、タケシが喜美子と工房に向うところから始まります。タケシは途中で喜美子を追い抜いて足早に工房に入って行きました。

 

工房に入ったタケシは自分が作った器に耳を傾けます。器からは釉薬がひび割れを起こしている音が聞こえてきました。器が生きていると感じ、タケシはその小さな音を聞き漏らさないように耳を傾け続けます。

 

貫入と呼ばれる油薬にひびが入っていくその音は、いつの間にか聞こえなくなっていました。タケシは工房で器に耳を傾け、残念そうに「もう聞こえないのか」とつぶやくと、喜美子は音が聞こえなくてもそれでも生きているとタケシに声をかけます。

 

陶芸教室の準備を終えて喜美子が母屋に戻ると、タケシはご飯に手を付けておらず部屋で横になっていました。喜美子は具合が悪いのかと声をかけると、タケシは慌てて起き上がり元気だと主張します。

 

しかし、ご飯を食べようとしないタケシに喜美子は、タケシが生きて行くことしか自分は考えていないと言い、「生きていくために食べてください」とお願いします。そこで、ようやくタケシはご飯を食べ始めました。

 

喜美子はタケシが食べられるものをと、食べやすいものをタケシに聞きますが、タケシは喜美子の料理を頑張って食べると答え、今日はご飯を食べるのが仕事だと言い喜美子を笑わせていました。

 

ママさん陶芸教室では陽子が他の生徒さんたちと陶芸を楽しんでいました。そこへ信作が後輩を連れて新しい企画のチラシを喜美子に渡しました。それは信楽の陶芸家をはじめとした、一般人も展示ができる展覧会のお知らせでした。喜美子は興味深そうにそのチラシを見ていました。

 

夜、タケシが薬を飲んでいると、喜美子はタケシに作品が出来たら見せに行くことを智也君と約束していたのだから、智也君のお母さんに見せに行ってこいと言います。

 

以前、タケシがその話をした時に、喜美子も一緒に琵琶湖大橋を渡ると言っていたため、タケシは不思議そうに一緒に行かないのか尋ねました。

 

すると、喜美子は「みんなの陶芸展」に参加するため、今年中にもう一度穴窯を焚くため、忙しくなるから行けないと答えました。タケシは「みんなの陶芸展」の方に興味を示します。

 

喜美子の話を聞き、タケシも出品に乗り気になり、喜美子の作品の隣に置かせてもらおうとしていましたが、喜美子は「自分で頭を下げて置かせてもらいなさい」と言って断ります。

 

しかし、年明けの陶芸展であれば、それまでにあと二つは作品が作れるとタケシは考え、すぐに作品作りに取り掛かり始めました。その様子を喜美子は微笑ましそうに眺めます。タケシが一所懸命土を捏ねていました。スカーレット147話へ続きます。

スカーレット145話「俺は生きていたい」あらすじ

スカーレット145話は、喜美子がタケシの作った大皿を嬉しそうに眺めているところから始まります。喜美子は「心は今、幸せでいっぱい」と言い、タケシにしかできない作品ができたことを喜びます。

 

タケシは病院で大崎先生にも作品が完成した報告をし、見に来てほしいとお願いしていました。診察室から出ると、待合室には智也君のお母さんが座っていました。タケシが隣に座ると、智也君のお母さんは遺品から出てきたと言って智也君からタケシへの手紙を渡します。

 

タケシが帰宅すると、台所では八郎が卵焼きを作っていました。喜美子は八郎をからかうように笑って見ていると、大崎先生から電話がかかってきました。

 

タケシは大崎先生に食欲はあるけれど、味が分からなくなってきたと話していました。抗がん剤の副作用なのか、タケシは味覚障害の症状が出ているようでした。喜美子は大崎先生にお礼を言い電話を切ります。

 

八郎の作った卵焼きを食べ、タケシはおいしいと答えますが、しばらくしてすぐに味が分からなくなっていることを話し謝ります。八郎がタケシを励ますために、疲れが出て一時的なものだろうから味覚が戻ったらまた作ってやると言うと、タケシはそれが気休めでしかないと自覚していました。

 

「もう味覚は戻らないどうしてもっと早く卵焼きを作ってくれなかったのか」とタケシは八郎を責め始めてしまいました。八郎はタケシの作品を褒めるために、「自分を超えた」と評価しましたが、その褒め言葉ですら「追い越されて悔しくないのか」と八郎に言い自分の部屋に閉じこもってしまいます。

 

しばらくして、喜美子はタケシに薬を持って行きます。タケシは部屋で智也君からの手紙を眺めていました。その手紙は「おれは」の書きだしで文章が終わっていました。

 

智也君は自分に何を言いたかったのだろうかとタケシはつぶやきます。智也君としたいくつかの約束を思い出し、本当は書きたいことがいっぱいあったのだろうと考え、タケシは「俺は生きていたい」と泣きながら自分と智也君の想いを吐きだしました。

 

喜美子はタケシの頭を優しく撫で、黙っていました。夜、喜美子は工房でタケシの器を覗き込みながら考え込んでいました。立ち去ろうとし、器を見直して何かに気づいていました。スカーレット146話へ続きます

スカーレット144話「閃きの風景」あらすじ

スカーレット144話は、タケシがアルバイトをしているところから始まります。タケシにとって通院と陶芸の研究に明け暮れる毎日の中で、外に出て働くことは大事な時間でした。

 

喜美子が自宅で窯焚きの準備をしていると、ダイスケとマナブが訪れます。二人はドナー探しがうまくいかない事を謝りに来たのでした。タケシのために出来る限りドナー探しも続けたい、何かをしてやりたいと言う二人に喜美子は十分にやってくれたとお礼を言います。

 

一緒に話を聞いていた八郎は二人にジョージ富士川の絵本を見せます。その本にはタケシが大切な人とどうやって一日を過ごしたいかが書かれているものです。タケシの望みは「いつもどおり」過ごすこと、それを見せた八郎は、二人に「頼むな」と声をかけ、二人は「はい」と答えていました。

 

その日、タケシはアルバイトの最終日でした。店主さんは「また元気になったらここに戻って来てな」とタケシに優しく声をかけてくれました。タケシは誰も居ない店内に向って、一礼をし、お店を後にします。

 

喜美子が窯焚きを始める頃、タケシが帰宅し、アルバイトを辞めて来たことを報告します。タケシは作品作りに今日から心新たにして取り組むことを喜美子に宣言していました。

 

タケシは工房に八郎が来ていることを知り、工房で作業している八郎に話しかけます。八郎は姉にお茶碗を作っていました。タケシは小さい頃にしか会っていない叔母をほとんど覚えていませんでした。

 

八郎は自分の事を息子のように心配する姉のために、お礼の器を作っていると説明します。すると、タケシも今の作品はお礼のつもりで作っていることを話しました。それは「元気です」と自分からみんなへのメッセージが込められているものでした。

 

再びダイスケとマナブは工房にやってきて、タケシを連れて大阪に遊びに出かけました。突然来た直子はタケシのためにスッポンを持ってきましたが、タケシが居ないため残念そうにしていました。

 

すると、さらにマナさんがタケシに会いに訪れます。タケシが居ないことを知りすぐに帰ろうとするマナさんを喜美子はすぐに三人は帰ってくると言って引き留め、夜はスッポン鍋を囲んでいました。

 

ダイスケやマナさんたちが帰った後、直子は余計な気を使うこともなく、タケシに症状の質問をしていました。タケシはそれには普通に答えていましたが、直子がマナさんとちゃんと付き合えと言い出すと困った様子で逃げるように部屋に引っ込んでしまいました。

 

喜美子の穴窯が終わり、喜美子は作品をタケシと八郎に見せます。10年以上もやってると炎や灰の流れが分かるようになり、その風景を想像して器を窯に配置していくのだと喜美子が説明すると、タケシは何かを閃きます。

 

すぐにタケシは自分の作品作りに取り掛かり、お皿を焼き上げました。溶けた油薬がひび割れの模様を作り、奥行きを感じるその表面は水が底にたまったような器に仕上がっていました。タケシがその器を日差しに照らして満足そうに見つめていました。スカーレット145話へ続く

スカーレット143話「残された時間」あらすじ

スカーレット143話は、喜美子が病院に行き、智也君のお母さんにお皿を渡すところから始まります。智也君のお母さんは喜美子のお皿を受け取り横で寝ている智也君に「綺麗なお皿だ」と声をかけると、智也君が苦しそうにしている事に気づきます。

 

大崎先生が慌てて駆け付け、病室は騒然としていました。喜美子は自宅に帰ると、留守番をしていた八郎に智也君が亡くなったことを知らせました。

 

喜美子は工房に居るタケシにも伝えようとしましたが、八郎はこれからさださんが来ることを教えます。ちょうどその時、さださんと圭介が現れました。喜美子は嬉しそうに二人を迎えます。

 

さださんは立ち上げた服飾の専門学校の顧問になっていました。今は友人が病気になったのをきっかけに、入院中でも脱ぎ着が楽に出来て、おしゃれさも損なわない患者さん向けの下着をデザインする仕事に取り組んでいました。

 

圭介は無事、小児科の医師になっていてさださんと久しぶりに連絡を取りあった後、すぐにちや子からも連絡が来て、タケシのことを知ったと話してくれました。

 

圭介は白血病の患者さんも診ていて、ドナー探しの難しさを話します。しかし、「医学の進歩はめざましい」と、いつか白血病はすぐに治る病気になると信じていることを話し、圭介は喜美子たちを励まします。

 

「こんなことしか言えないけれど」と言う圭介に、喜美子と八郎は深々と頭を下げてお礼を言いました。さださんたちが帰って行くと、喜美子と八郎はタケシに智也君の事を話しに行きました。

 

タケシよりもつらそうな表情でタケシを見つめる八郎に、喜美子とタケシは暗い顔をするなと茶化します。タケシはアルバイトをしながら作品作りを続け、夏が過ぎ、アルバイトは週三回から二回、一回へと減って行きます。

 

タケシはまだ思い通りの波紋が器に描けずにいました。マナブとメグミは結婚披露宴の招待状をタケシに渡しに来て、タケシはとても驚いていました。

 

タケシがアルバイトに行く日、喜美子が窯焚きの準備をしているのを見て声をかけます。喜美子が宗一郎さんから貰った、たぬきの置物に気づいて懐かしそうに手に取ります。そして、喜美子にバイトに行くと言って笑いながら出かけていきました。スカーレット144話へ続きます

スカーレット142話「生きているような水の波紋」あらすじ

スカーレット142話は、タケシが雨の降る景色に見とれているところから始まります。八郎も雨に気づき、干してあった傘を取り込もうとすると、タケシはそれを止め、その光景を見ていたいとつぶやいていました。

 

雨が上がった後、タケシは絵の具で絵を描き始めていました。なかなかイメージがつかめずぼんやりし始めていると、強い風で傘に溜まっていた水が落ち、水滴が置いてあった火鉢の容器に落ちるのを見て、タケシは何か閃いた様子で、再び絵を描き始めました。

 

夜、喜美子が帰宅してもタケシは絵を描き続けていました。大崎先生も家に来ていて、喜美子は何かあったのかと驚きます。タケシは出来上がった絵を喜美子に見せ、水が生きているような波紋をお皿の中に描いてみたいと喜美子に言いました。喜美子は嬉しそうにタケシの絵を見ながらうなずいていました。

 

その後、喜美子は大崎先生からタケシが昼間に熱を出したことを伝えられます。昼過ぎには熱が下がっていたため、高熱が続かなければ問題ないことを大崎先生は説明しました。

 

そして、タケシにやりたいことがあるというのは心強いと話します。病状が落ち着いている間は陶芸をやっていても良いと大崎先生から許可をもらい、タケシは早速器を成型し始めていました。

 

後日、また様子を見に来てくれた大崎先生に、喜美子は何か欲しい器は無いか尋ねました。大崎先生は医者の立場であるため、患者さんから物をもらうわけにはいかないと言うと、喜美子はそれならば一緒に作るのはどうだろうかと提案します。大崎先生はそれならばと、いつか時間があるときにと約束して帰って行きました。

 

タケシは同じ病気で戦っている智也君に陶芸の話をしている事を喜美子に話しました。智也君は大学に行きたいと受験勉強をしているようですが、勉強が苦手なため、タケシは今度勉強を見てあげる約束をしていました。

 

そして、自分の研究がうまくいったら一番最初に智也君に作品を見せに行くとも約束し、琵琶湖の向こう側に住んでいる智也君のところへ琵琶湖大橋を渡って会いに行くとタケシが話すと、喜美子は自分も琵琶湖大橋を渡りたいので付いていくとウキウキしていました。

 

夜、タケシは風呂上り、一人になった部屋で髪の毛をすきます。すると手には抗がん剤の副作用なのか、たくさんの抜け毛がついていました。タケシはそれを呆然と見つめます。翌朝、喜美子が智也君のお母さんに渡すかわいらしいお皿を手にしていました。スカーレット143話に続く

スカーレット141話「マナさんの傘」あらすじ

スカーレット141話は、大野さんが暗がりで薬を飲んでいると、陽子がそれを見つけて大騒ぎするところから始まります。大野さんは膝が痛むため薬を飲んでいたのですが、陽子や百合子が心配するためこっそり飲んでいたようです。

 

夜、喜美子が居間でうたたねから目を覚まします。いつの間にかタケシが毛布を掛けてくれたのか、喜美子は母屋に居ないタケシが工房で作業しているのかと、様子を見に外に出ました。

 

すると、工房の前には雨の中マナさんが傘を差して中の様子を窺っていました。喜美子はマナさんに会釈をすると、工房へ入って行きタケシに声をかけます。しかし、タケシは作業に没頭しているため喜美子の声にも気づきませんでした。

 

喜美子はマナさんを連れて母屋に戻ります。門限に厳しいおばあさんが居るのに時間は大丈夫なのかと喜美子が尋ねると、マナさんは先週祖母が亡くなっていると話しました。

 

マナさんは突然居なくなってしまったおばあさんの残り香が家に残っているのを感じて、会える時に会いたい人に会おうと決意したことを喜美子に話しました。そして、マナさんは再び工房に向います。

 

雨はすっかり上がっていて、夜遅くに現れたマナさんにタケシは驚いていました。嫌いとまで言ったのにまた会いに来たマナさんが理解できないでいると、マナさんは研究の邪魔になるなら、邪魔にならないようにするとタケシに言います。

 

しかし、タケシは自分が病気だから突き放したことを話しました。マナさんは帰ってくださいと言うタケシに、「帰りますけど、病気やからうちと会えへんと言うのは納得できひん。そういうのは許可しません!許可しませんからまた来ます」と言って帰って行きました。

 

大きな声で言い合っていたため、その会話は喜美子にも聞こえていました。翌日、喜美子はマナさんが置いて行った傘を日干ししていると、喜美子が出かける代わりにタケシと一緒に居るため、八郎が訪れました。

 

八郎は工房でタケシに自分ができなかったことをやれと言い、笑いながら「ここが固いねん」とタケシの額に手を当てると、タケシに熱があることに気づきます。八郎は大崎先生に電話で指示を仰いでいました。

 

八郎が薬の準備をしていると、居間で横になっていたタケシは雨が降ってきたことに気づきました。晴れ間が差す中、パタパタと降ってくる雨が干してあった傘を濡らし、水滴でキラキラしているのをタケシが熱心に見つめていました。スカーレット142話へ続きます

スカーレット140話「お礼の気持ち」あらすじ

スカーレット140話は、ちや子が陽子と大野さんの喫茶店で話をしているところから始まります。そこへ喜美子が喫茶店に顔を出し、二人は笑顔であいさつします。

 

ちや子はすでにタケシの話を聞いていて、適合検査もしていました。それを聞いた喜美子は深々と頭を下げてお礼を言います。ちや子は結果が出たらすぐに連絡をすると言ってくれました。

 

タケシの厳しい状況に同情するちや子に、喜美子は色々な人が力を貸してくれていて、タケシの友達はまだあきらめずにたくさんの人に声をかけてくれていることを話し、その人達にどうお礼をしたらいいか悩んでいることを打ち明けました。

 

ちや子も選挙てたくさんの人の力を借りて、どうお礼をしようか考えた時期があったことを話しました。結局自分にできることは、自分ができることをすることだと喜美子に教えます。それは陶芸家である喜美子も同じで、喜美子は作品にその思いを込めればいいとアドバイスしました。

 

喜美子は自宅に帰ると工房で作業を始めます。今まで作った作品のほとんどをドナー探しの資金作りに売り払ってしまいました。喜美子は作った絵付け小皿にお礼の手紙を添えて適合検査を受けてくれた人に送ることに決めていました。

 

そして、喜美子は患者の会に入ることに決め、タケシの入院中同室だった安田智也君のお母さんにも声をかけました。患者の会の代表は日高れい子という人で、初対面の喜美子にハグし明るい調子で喜美子たちと話を始めます。

 

患者の会では情報交換と励まし合いを軸に患者さんと家族を支えていくことだと話しました。喜美子がドナーがなかなか見つからない話をすると、れい子は自分の娘も見つからなかったと話してくれました。

 

「元気を出して」と言うれい子に、安田さんは耐えきれず、智也君にはもう明るい未来が見えておらず、自分は元気など出せるわけがないと言い捨てて立ち去ってしまいました。

 

しばらくして、喜美子は安田さんが廊下の椅子で項垂れるように座っているのを見つけ、隣に座ります。喜美子は自分が無神経だったと謝り、れい子の娘さんは既に亡くなっていて、れい子は娘さんが亡くなった後に患者の会を立ち上げたことを安田さんに教えました。

 

一年前は智也君もまだ元気だったとポツリポツリと安田さんは話しだしました。やりたがっていたアルバイトもやらせてあげればよかったと、深く後悔している話をしていると、喜美子は突然「何色が好きですか?」と尋ねます。

 

安田さんが白だと答えると、さらに、「白地に何の模様がいいですか?」と重ねて質問しました。何の質問か分からないでいる安田さんは少し笑いながら「何かの占いですか?」と聞き返し、喜美子が微笑みながら黙っていると、「明るい花が咲いているのがええかな」と答えてくれました。

 

喜美子は家に帰ると、庭のチューリップをデッサンし始めました。バイト先でしんどそうにしているタケシは、お店の主人にもう帰って良いと言われてしまいました。

 

体調が悪そうな様子を気遣ったのか、来週から二日か三日にバイトを減らして、時間も短くしようと提案されてしまいました。タケシは申し訳なさそうに謝り、言われた通り帰り支度をします。

 

帰る支度を終えて店先に出てきたタケシはマナさんが来ていることに気付きました。タケシは「会いたい」と言って会いに来たマナさんに約束はしていないと言ってやんわり断ります。

 

マナさんが「嫌いですか」と尋ねると、タケシは「まぁそういうことや」とあっさり肯定してしまいました。タケシはマナさんの誘いを断り、入院している智也君のところへお見舞いに行っていました。同じ病気で戦っている智也君といる方が、タケシにとっては気が楽だったのかもしれません。

 

喜美子の家ではタケシの帰りを待っているのか、デッサンを終えた喜美子が庭を眺めていました。スカーレット141話につづく。